紐綴じノートの「“左右の高さ”格差問題」を是正する政策の提言
わたしは紐綴じノートを愛しています。
見開きで使えば倍のサイズになりますし,グイッと折り返せば持ち運んださきでもコンパクトに使えます。「ぐいっと折り返すなんて美意識に反する」という感情を合理性の矛で破れるなら,完全無欠のノートです。
──たったひとつの欠点を除いて。
“左右の高さ”格差問題
わたしたちはずっとこの問題に悩まされてきました。
面白いことにひとは,貧困にではなく格差に不満を持ちます。「わたしが持っていないこと」ではなく,「あのひとは持っている『のに』わたしが持っていないこと」に不満を持ちます。
ノートについても同様です。
「(段差が邪魔になって)書けるスペースが狭い」ことが問題なのではありません(もしそうであれば,ワンサイズ大きいものに買い換えればよろしい)。「右のページはスペースいっぱい使える『のに』,左のページは段差をよけるために狭くなってしまう」ことが問題なのです。
この問題は「リングノートのリングが邪魔になる問題」「無線綴じノートの1ページ目が表紙にちょっとくっついている問題」とならび,文房具愛好家の3大困難問題とされています。
たったひとつの冴えたやりかた
……ええ。
もったいぶらずに説明致しましょう。
これを,
こうです。
おめでとうございます。たったいま,困難は解決されました。